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Substance 3D DesignerのBlendを理解する「加算と減算」

ブレンドモードとは?

ブレンドモードとは、2つの画像を1つの出力にミックスする方法です。ブレンドする際、2つの画像のうち1つが下にあり、もう1つの画像が上からブレンドされると想定します。

 

ブレンドモードに関する情報を探すと、たくさん見つかりますが、素材作成に直接適用できるものは少ないかもしれません。例えば、写真のブレンドやカラー画像のブレンドに特化したものや、数学的な公式に深入りしたものが多いです。今回はそれらを避け、マスクの作成とハイトマップの作成という2つの主要なエリアに焦点を当てて、ブレンドモードを理解する方法を説明します。

 

マスクとハイトマップ

これらの2種類のマップは、Substanceソフトウェア内でスマートかつ動的な方法でマテリアルを構築するために不可欠です。マスクは動的で非破壊的にマテリアルの配置し、ハイトマップは実際のモデリングを必要とせずにジオメトリの詳細を迅速に生成します。これらは単純な概念であり、黒から白までのグレースケール値が、マスクでは表示、非表示、ハイトマップでは低から高までの高さ範囲を表します。

 

加算 (Add) と 減算 (Subtract)

 

加算 (Add)

加算は、2つの画像を合成する際に値を増加させる、つまり明るくするモードです。このモードでは、画像の順序が重要ではなく、順序を入れ替えても結果は同じです。

  • マスクの作成: 加算は白い部分を増やし、可視領域を広げるのに適しています。細部のスポットや汚れを追加するのに便利です。加算は、上層と下層の両方の白い部分を組み合わせ、追加します。ただし、すでに白い部分は変わりません。Low Dynamic Rangeでは値の範囲が1(白)までなので、それ以上にはなりません。
  • ハイトマップ: 加算は外向きの押し出しのように機能し、白い部分が多いほど押し出されます。Low Dynamic Rangeでは値が1に達しやすく、ハイトマップが平坦になるか、効果が見えなくなることがあります。ブレンドモードの不透明度スライダーを使用して、加算の効果を和らげ、より見やすくすることができます。

減算 (Subtract)

減算は、値を減少させ、視覚的な結果を暗くするモードです。減算は加算と異なり、コンポーネントの順序が重要で、順序を入れ替えると完全に異なる結果になります。

  • マスクの作成: 減算は、マスクから領域を削除し、黒に変えるのに適しています。Low Dynamic Rangeでは、減算は黒い領域に影響を与えず、上層が下層から減算されると、白い領域が簡単に黒に変わります。
  • ハイトマップ: 減算は内向きの押し出しのように機能し、上層が白いほど下に押し込みます。不透明度スライダーを使用して効果を調整し、ハイトマップが0の下限に達して望ましくない結果になるのを防ぎます。

Low Dynamic Rangeの問題

加算と減算におけるLow Dynamic Rangeの問題、つまり最大値と最小値に達する問題は、High Dynamic Rangeを使用することで解決できます。Substance Painterでは、ハイトマップはデフォルトでHigh Dynamic Rangeを使用しているため、問題は発生しません。

 

まとめ

  • 加算
    • 2つのマスクを組み合わせ、どちらかのコンポーネントの白を保持します。
    • ハイトマップで外向きに押し出し、下層のディテールを保持します。
  • 減算
    • マスクから白領域を削除し、黒は常に影響を受けません。
    • ハイトマップで内向きに押し込み、下層のディテールを保持します。

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