SideFXよりLabに新しい機能が追加されました。
今回使用しているSideFX Labsのバージョンは583となります。(582だと機能が少し異なります)
HDAのバージョン管理は難しく、新しいバージョンを作成すること自体も面倒で、かつ、それを旧バージョンと並行しどのように配布していくのか頭を悩ませることも多かったと思います。今回はそんなHDAを管理をもっと簡単にするSideFX Labの新機能「Versioned Digital Asset」をご紹介いたします。
HDAを作成するためにネットワークをSubnetにいれて、右クリックします。
通常はCreate Digital AssetからHDAを作成しますが、SideFX Labsを更新するとその下にCreate Versioned Digital Assetという項目が追加されています。
このCreate Versioned Digital Assetを選択すると、UIが表示されます。
ここではネームスペースやブランチ、タイプとバージョン、ラベル等設定できます。
UI下にはどのように保存されるのかプレビューが表示されます。
Namespaceを有効にし、borndigitalと追加すると、プレビューではborndigital::default::1.0となります。
さらにどのような開発状況なのかBranchを追加することもできます。
今回は、このHDAを初めて作成するのでバージョンを1.0にしました。
OKをクリックすると、次に下記のUIが表示されます。
ここではHDAを保存するディレクトリを設定することが可能です。
Save Pathでは、デフォルト、ユーザープリファレンス、シーンディレクトリを選択することも可能です。
設定を確認し、設定があっているのであれば、Createlをクリックします。
HDAとして作成、保存されたら、Node Infoを開き確認します。
Parameterウィンドウで、Asset NameとPathを表示するには、HDAを右クリックし表示されたメニューからShow in Asset Managerを選択します。
Asset ManagerのConfigurationタブにて、Asset BarをDisplay Menu of All Definitionsを選択すると
PropertyウィンドウにAsset NameとPathが表示されます。
次にHDAの中を編集します。
HDAの修正を有効にして
HDA内部の設定を変更すると、そのHDAを保存する必要があります。これを上書きではなく、新バージョンHDAとして保存したいと思います。
HDAを右クリックし、Versioned Digital Assetメニューをみると、Increase Major Version、Increase Minor Version、New Versioned Digital Assetというメニューが表示されます。
New Version Digital Assetを選択するとNameSpaceやNameを新しく設定することができます。
Increase Minor Versionを選択すると
下記のUIが表示され、Asset Nameのバージョンが1.1になっていることがわかります。
ですが、保存先は先ほど作成したHDAと同じになります。
Createを押して、保存後にParametersウィンドウを確認するとAsset Nameのバージョンは1.1になっていますが、HDA自体は1.0に保存されています。
1.1だと設定を修正したHDAになりますが
バージョンを戻すと、生成される結果も元の状態となります。
次はMajorバージョンとして保存します。
Majorなので、大幅に変更したいと思います。Boxが作成されるように変更しました。
Versioned Digital Asset>Increase Minor Versionを選択します。
Asset Nameが2.0となりますが、HDA自体は変わっていません。
つまり、同じHDAで複数のバージョンが保存されていることになります。
Createを押して保存したら、Parametersウィンドウを確認します。
最後に、既存のHDAを新しいHDAとして保存することもできます。
例えば、SideFX LabsのAuto UVをカスタマイズしてオリジナルHDAとして別に保存したいと思います。
HDAを右クリックしVersioned Digital Asset>Save Asを選択します。
下記のUIが開きます。
UIでは現在のNamespace、Labelなどが設定されています。
そこで、Namespaceに会社名をいれ、LabelにMy Customと追加しました。
Continueをクリックすると、次のUIが表示されます。
ここで保存場所を$HIPにしました。
Createを押して作成後、Parametersウィンドウを確認すると新しいHDAとして作成されていることがわかります。
これで元のHDAを変更することなく、新しいHDAとしてカスタマイズすることもより簡単にできるようになりました。
HDAの基本に関しては下記記事を参照してください。
【初心者向けHoudiniトライアル003】ネットワークをHoudini Digital Assetとして保存する