概要
本記事では、SideFXが公開している GAME JAM STARTER KIT から TREE(樹木)を Unreal Engine を使って解説します。
GAME JAM STARTER KIT のダウンロードはこちらから:
https://www.sidefx.com/ja/tutorials/game-jam-starter-kit/
このツリーツールを使用すると、ゲームで使用可能な様々な種類の単純な樹木を設定できます。 カーブを使用して木の形状を制御し、簡単なキャノピー(林冠)またはインスタンスした葉を設定できます。
ツールの使い方
ツールをロードすると、シーンにデフォルトのモデルと右にパラメータが確認できます。
Gキーを押すと、木の形状を制御している曲線を確認できます。
曲線の頂点を移動させると幹の形状が変化し、それに従って葉の形状も変化します。
葉は枝先に生え、デフォルトではポリゴンとして表現されます。
パラメータの変更
最初に、Houdini Parameter の一番上の Game Engine がUnreal になっていることを確認します。
使っているゲームエンジンがUnityであればUnityにします。
Growth Generations で枝の数を変えることができます。
ただ、これは3が推奨値であり増減は推奨されません。
Resample Resolution と Branch Resolution でモデルのポリゴン数を増減させます。
Radius Scale で幹の太さを調整します。
Branches と Leaves タブで幹と葉それぞれの変更ができます。
Branches
Overall Lift で、枝全体の広がりを制御できます。
値を大きくすると枝同士が束ねられ、シャープな木になります。
逆に小さくすると、枝葉が広がり幅のある木ができます。
Twist branches で枝のねじれを制御できます。
片側の枝を取り除くこともできます。
Growable Area Per Branch では枝の発生地点と終了地点を指定できます。
例えば、Start の値を 0.22 から 17 へと上げると、枝が発生する座標が上に移動します。
値を上げるほど幹の頂点近くから枝が発生するようになり、下げるほど根近くから発生するようになります。
End と併用することで、幹のうち枝が生える範囲を制御することができます。
Branch Bend のなかで、枝が曲がる角度の最大値と最小値を指定できます。
画像のように Min 45.0 で Max 91.0 とすると、枝は 45.0°~91.0° の間で曲がります。
カラーパレットを使って色を変更することもできます。
Leaves
以下パラメータの解説順がばらばらになりますが、元のチュートリアルに準拠した順番に解説します。
デフォルトでは Leave Chunks にチェックが入っており、葉は1枚1枚ではなくまとまったポリゴンとして表示されます。
Percent To Keep を変更することでポリゴン数を変更することができます。
Seed を変更すると、ポリゴンに乱数を加えます。
複雑に値を変更することなく、簡単にモデルの雰囲気を変えることができます。
Leave Chunks のチェックを外すと、葉のポリゴンの表示がなくなるため枝のみを確認できます。
Leaves にチェックを入れると、葉がポリゴンではなく、リーフカードを用いて表現されます。
どちらにもチェックを入れれば、リーフカードとポリゴンを同時に表示させることもできます。
Leaves material に用意しておいたマテリアルへのパスをコピーすれば、リーフカードにマテリアルを適用させて葉の雰囲気を変えることができます。
Uniform Scale を変更すると、リーフカードの大きさを変えることができます。
Amount を変更するとリーフカードの量そのものを変えることができます。
Uniform Scale と合わせて葉の密度を変更できますが、当然ポリゴン数も増えます。
カラーランプを使って木の色を変えます。
カラーランプのほかにシェーダに関する技術も必要ですが、この Color leave chunk で色を制御できているのがわかります。
ランプの下の Color はそれぞれランプに対応しているため、複雑に色を制御することができます。
このツールでは幹と葉それぞれを調整して望みの木を作ることができます。
葉の量や広がり方、色のグラデーション等で様々なバリエーションを試すことができ、あらゆる場面に採用することができます。