サーバーにログインするための「管理者設定」を行っていない方は、「ライセンスサーバー(sesinetd)に管理者ユーザーを追加するにはどうすればよいですか?(Houdini21以降)」をまずは設定してください。
ここでは「ライセンスのパーティショニング」という設定を行います。
基本設定は「Houdini 21.0でライセンスの分割設定を行うにはどうすればよいですか?」。
今回のゴール
会社や学校などで、「このライセンスはAチーム専用」「"abc"というユーザー名ではライセンスを取得できない」というルールをライセンスパーティションで設定します。
初期状態では「早い者勝ちで誰でも使える状態」になっているものを、以下の3つのステップで整理していきます。
パーティションを作る
ルールを決める
チームを作って割り当てる
ステップ1:パーティションを作る
まずは、「Aチーム専用のライセンスを入れるための箱」を作ります。
Houdiniの License Administrator を起動します。
License Server Loginからログインします。(※作成済の
adminユーザーとパスワードでログインしてください)
このライセンスサーバーには、Houdini FXのライセンスが3本インストールされています。
ここでは、パーティションを設定したいライセンスのlicenseid(このサーバーではd3679460)とライセンス数を全てチェックします。あとから使用するためメモしておいてください。
例えば、1つ目のパーティションに特定のライセンスおよび特定のユーザーを割り当て、
残りのライセンスには特定のユーザー(またはグループ)以外にアクセスできるようにするといった
ブラックリスト的な使い方を設定します。
通常、ブラックリスト(特定のユーザーを弾く設定)を作りたい場合、以下のように2つのパーティションに分けて運用する構造になります。
- 1つ目のライセンスパーティション:特定のチーム(Group Bなど)専用のパーティション
- 2つ目のライセンスパーティション:特定のユーザー以外の全員が使うためのパーティション、ここに残りのシートをすべて割り当てます。
-
画面上部にあるタブの中から 「Partitions」 タブをクリックします。
※最初は「Unrestricted Partition(無制限)」というものだけがある状態です。
画面の下にある 「Create」 ボタンをクリックします。
パーティションの名前を入力する画面が出るので、分かりやすい名前(例:
TeamA_Partitionなど)を入力して、「CREATE」します。
もう1つ「CREATE」からパーティションを設定します。
今回はこの2つ目のパーティションでライセンスにアクセスできないユーザーを指定します。
これで2つのパーティションが作成できました。
ステップ2:1つ目のパーティションのルールを決める
パーティションができたら、次はそこに「どのライセンスを入れるか」のルールを作ります。
ルールに関しては公式のドキュメントもご参照ください。
https://www.sidefx.com/docs/houdini21.0/licensing/license_partitioning.html
- 1つ目に作成した「A_partition」を選択した状態で、「Rule」 ボタンをクリックします。
- ここで「条件(Condition)」を入力します。公式サイトの例を参考にすると、特定の「License ID」で振り分けるのが一番確実です。
ルールに関してはこちらをご参照ください。
-
1つのライセンスだけを入れる場合:
licenseid == '(あなたのライセンスID)'
-
- 複数のライセンスをまとめて入れる場合:
licenseid in ['ライセンスIDその1', 'ライセンスIDその2'](例:licenseid in ['1234abcd', '5678efgh'])
- Countにライセンス数を入力します。
もし「0以下の数字」を指定した場合は、そのライセンスの『まだ誰にも割り当てられていない残りの席』をすべて、このパーティションに入れるという意味になります。
どこのサーバーでは「d3679460」のライセンスを1本をA_partitionに割り当てます。
- SAVEボタンを押して、ルールを保存します。
条件が正しければ(今回は、licenseidに間違いがなければ)、RulesにQuantity、Count、conditionが正しく設定されます。
- 同様にnonuse_partitionにもルールを設定します。
2つ目のライセンスパーティションには、そのライセンスサーバーにインストールされている残りのすべてのライセンスを割り当てます。
このサーバーにはあとHoudini FXが2本残っているため、その残りの2本を2つ目のパーティションに割り当てます。割り当てていないライセンスがあると、このライセンスサーバーにアクセスできるユーザーであればそのパーティションに属していないライセンスを使用できてしまいます。
これで2つのパーティションを作成することができました。- TeamA用のHoudiniFX1ライセンスパーティション
- それ以外のライセンスを全部割り当てた2つ目のライセンスパーティション
- 同様にnonuse_partitionにもルールを設定します。
ステップ3:チームを作って割り当てる
画面上部のタブから、今度は 「Teams」 タブをクリックします。
「CREATE TEAM」 ボタンをクリックします。
まず、チームの名前を入力します。(例:
TeamAなど)次に、このチームの「Condition」を決めます。例えば、特定のユーザー名(PCへのログイン名)の人だけを入れるルールにします。
(例:username == 'Yoshida')
「使う人は誰でもいいから、このPCから起動した時だけライセンスを使えるようにしたい」というケースもよくあります。その場合は、Conditionの書き方をusernameではなくhostnameに変えればOKです。
(例:hostname == 'DESKTOP-A1B2C3D')
Partitionsには先ほど作成したパーティションが表示されるためここで1つ目のパーティション(特定のチームに割り当てるパーティション)を選択し、Addを押します。
「CREATE」をクリックして、Teamを作成します。
CREATEボタンをクリックします。
これでTeamAにA_partitionが割り当てられました。
2つ目のTeamを作ります。
今回は特定のユーザーにはこのライセンスサーバーのライセンスを使わせないというブラックリスト的な設定を行いたいので、Nameをblacklistとしました。
conditionには、username not in [a, b, c]といった形で入力します。
ここでは「student」というユーザーの場合、ライセンスが使えないという設定にします。
さらにPartitionsで2つ目のパーティションを選択し、Addをクリックします。
Createを押して、2つ目の設定ができました。
これで設定は完了です。
例えばTemaAの条件に設定したYoshidaというユーザでHoudiniを起動すると、A_partitionのライセンスが使われていることがわかります。
2つ目のライセンスパーティションは使われていません。
次に別のPCからstudentというユーザーにHoudiniを起動しようとすると、ライセンスは余っていますが取得できないことがわかります。