本記事では Graft LOP と Sublayer LOP の違いと、どちらが何に対して便利かを解説します。
Sublayer LOP についてですが、これはディスク上の .usd ファイルを Stage コンテキスト上に持ってくることができるものです。
ただし、ディスク上の .usd ファイルのどの部分を Stage に取り込むかは選べません。ディスクに書き込まれたときと同じ構造のまま、すべてを持ってくるのです。また、Stage のどこに挿入するか(グラフト)も決められません。
Graft LOP を使えば、Sublayer でできない上記の一部(または両方)を行うことができます。つまり、ソースとなる Stage から何を選ぶか(Graft Branches LOP のみ)、それを行き先の Stage のどこに置くか(Graft LOP 両方)の選択が可能です。
注意:Graft LOP は2つ目の入力スタックを平坦にします。これは、プリミティブとすべてのオピニオンの真の「コピー」を行うからです。そして、オピニオンは異なるレイヤーに分散している可能性があるので、最初に2番目の入力を平らにする必要があります。それから、プリミティブを最初の入力の prim path にコピーすることができるのです。
.usd を Stage に持ってくるために Reference LOP を検討することもできます。これは、どこで何をするかを選択できるという点では Graft LOP と同じです。
しかし、2つ目の入力(つまり LOP ネットワークですでに利用可能なもの)から調達する代わりに、ディスクからファイルを持ってくることができます。そのため Sublayer と Graft LOP のハイブリッドと見なすこともできます。
Sublayer LOP との大きな違いは、Reference LOP では同じアセットを複数回参照できることにあります。Sublayer LOPではそれができないため、Stage にアセットをインポートする場合は、Reference LOP を使用することをお勧めします。
Reference LOP と一緒に Asset Reference LOP(H19 以降限定) もあります。これは Reference LOP とXform LOP をカプセル化したHDAです(バリアント選択の可能性もあります)。
これにより、Reference LOP の後に Transform LOP を追加する手間が省けます。アセットをインポートするときは基本的には Stage に配置したいので、このようなケースはよくあります。