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SOPのみで作成するVellum Cloth

ここではSOP内で完結するワークフローでVellumによる旗を作成していきたいと思います。
この記事の一番下にあるリンクから002sopworkflow.hipをダウンロードして開きます。
シーンファイルはHoudini CoreまたはFXのバージョン19以上で開くことが可能です。

 

目次

ジオメトリにVellum Clothを設定

Vellum Solverのパラメータ

Vellum Clothをスタティックオブジェクトに固定

移動しているジオメトリにVellum Clothを固定

 

ジオメトリにVellum Clothを設定

Vellum Configure Clothを作成します。


mceclip5.png

作成したVellum Clothをflagと接続します。

mceclip6.png

これでコンストレインなどを作成することができました。

mceclip7.png

これは布として動作するためのコンストレインを追加しただけなのでまだシミュレーションは行われません。

シミュレーションを行うために、Vellum Solverを追加し、接続します。

mceclip8.png

再生すると旗が落下します。

ここでシェルフからグランドプレーンを追加してしまうと、DOPが作成されてしまいます。今回はすべてSOPで行いたいと思います。

Vellum Solverのパラメータ

Vellum Solverには組み込みのグランドプレーンが用意されているのでこれを有効にします。

mceclip9.png

再生すると落下した旗が地面に衝突します。

mceclip10.png

旗が下に落ちていくのは最初から重力が設定されているからです。

mceclip0.png

更に風の影響を当たることもできます。
WindのXに-10を設定し再思します。

mceclip1.png

斜めに落下するようになりました。

mceclip2.png

地面に落下した後でも風の影響で旗が移動します。

mceclip3.png

次にポールをコリジョンジオメトリとして追加したいと思います。

Vellum Constraintsの一番右にはジオメトリコリジョンを入力することができます。

mceclip4.png

mceclip6.png

ただ、これはコリジョンを設定しただけです。フラッグはスタティックオブジェクトなので、ソルバでのシミュレーションは行われません。旗や地面とのコリジョンを行うのみです。

そこで次に旗を固定したいと思います。

ここでは2つの方法を検証してみましょう。

ポールが移動しない場合です。地面にがっちり設置されていると思ってください。

この場合、旗のポイントを固定するだけで安定した状態を得ることが可能です。

Vellum Clothをスタティックオブジェクトに固定

Vellum Clothを固定するにはPin to Animatinを使用します。

mceclip7.png

Pin Pointsの選択アイコンをクリックすると、ポイントを選択することができるようになります。

mceclip8.png

ビューポートで固定したいポイント(画像では上下4つずつ)を選択します。

mceclip9.png

Enterキーを押すと、選択したポイントの番号がPin Pointsに入力されます。

mceclip10.png

シミュレーションを再生すると選択したポイントが固定されたことがわかります。

mceclip11.png

このポイントはポールに固定されているわけではなく、空間のある地点に固定されています。

このように旗の固定した場所が移動しないということであればこの方法でも問題がないと思います。

正し、ポールが移動する場合この方法では問題があります。

ここではポールにTransformを追加して動きを付けてみましょう。

mceclip12.png

TransformノードのTranslate Xに下記のように入力します。

mceclip13.png

リアルタイム再生を有効にして再生してみましょう。

mceclip14.png

ポールが左右に移動し始めます。

そこで、Vellum SolverにDisplayフラグを設定し再生してみます。

mceclip15.png

旗はポールに全くついてきていません。現在、旗のポイントは座標で固定されており、ポールに固定されているわけではありません。

移動しているジオメトリにVellum Clothを固定

まずは旗を空間に固定している設定を解除します。

Pin Pointsから入力されたポイント番号を削除するだけです。

mceclip16.png

ジオメトリをVellum にアタッチするための便利なノードが用意されています。

mceclip17.png

このノードは3つの入力と3つの出力を持っています。他のVellumノードと同じですね。

mceclip18.png

左がジオメトリ、中央がコンストレイン、右がコリジョンになります。

Vellum Attach to GeometryをVellum ClothとVellum Solverの間にドラッグすると3つの入力、出力が接続されます。

mceclip19.png

再生すると旗がポールと一緒に移動するようになりました。

mceclip20.png 

Mergeを作成し、ポールと旗を接続します。

mceclip21.png

ここで、Vellum Solverの風の影響を排除し、再生してみます。

mceclip22.png

布の形状が少し固定され、重力で旗がぶら下がるようにはなりません。

mceclip23.png

Vellum Attach to Geometryで旗のポイントの必要のない部分まで固定されていることが原因です。
Vellum Attach to Geometryを選択してビューポートを確認すると、旗の各ポイントにコンストレインが設定されていることがわかります。

mceclip24.png

最初のポールとのオフセット位置をすべてのポイントが保持するようになっています。

そこで、ポールにくっつけたいポイントを指定する必要があります。

Vellum Attach to Geometryのここでポイントを指定することが可能です。

mceclip25.png

Group Typeをポイントに変更し、Group選択ボタンをクリックします。

mceclip26.png

上4つと下4つのポイントを選択し、Enterキーを押します。

mceclip27.png

mceclip28.png

mceclip29.png

再生すると選択したポイントがポールと固定され、そのほかのポイントは重力の影響をうけるようになります。

mceclip30.png

今回調整したい設定は1つだけで、Vellum Attach to GeometryのStretchにあるRest Length Scaleです。

mceclip31.png

これは静止した距離、または初期オフセット距離のスケール値です。デフォルトの1台と現在の位置を維持するようになります。

mceclip32.png

値を0に設定し

mceclip33.png

再生すると、距離は保たれずポールにくっつきます。

しかし、Vellum Attach to Geometryに含まれていないポイントはオフセットされています。
特定の部分だけをポールに接地させているようにみえるのでこれはこれでいいかもしれませね。

mceclip35.png

今回はSOPのみで設定するVellumをご紹介となります。DOPとのやり取りがなくシンプルに設定できますのでお試し頂ければ幸いです。

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