この記事ではKatana5.0に搭載されたNukeとの連携機能であるNukeBrigeの設定方法について解説します。
アーティストにとってライティングやマテリアルなどのシーンの要素を、合成されたイメージの結果に正確に適合させるために何度も変更する必要が出てくることがあります。
このプロセスは通常、Katanaからレンダリングデータを生成し、パイプラインの次のステージに渡されます。これらのレンダリングされたデータがNukeへインポートし、合成されて初めてアーティストは結果を確認することができます。場合によっては、この作業は長時間の手作業となり、制作プロセス全体に時間をかけることになります。
KatanaのNuke Bridgeは、レンダーをNukeにストリーミングして合成し、合成後のピクセルをKatanaにストリーミングしてレビューや改良を行うことができる画期的な機能です。合成の結果はKatanaのレンダーウィンドウで確認できるので、Katana側、Nuke側のレンダリングを待ったりする必要がありません。
Nuke BridgeはKatana 4.5以降、Nuke 13.0 以降で使用可能です。
設定方法
通常のNuke、Katanaではデフォルトでブリッジプラグインがインストールされていませんのでそれぞれのプラグインを認識したランチャースクリプトを作成する必要があります。
サンプルスクリプトを下記のリンクよりダウンロードできます。
https://thefoundry.s3.amazonaws.com/products/katana/releases/5.0v1/nukeBridgeExample.zip
下記の方法はノーマルの設定方法になります。
※この設定ではnuke_r(Nukeレンダーライセンス)が必要になります。NukeUIライセンスのみを使用する場合はこの記事の下にあるオプション設定をご参考ください。
1.Nukeのランチャースクリプトを作成
サンプルスクリプトでダウンロードしたNuke_Launcher.batをテキストで開きインストールしているそれぞれの部分を書き換えます。
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Windows
NukeBridge用のNukeLauncherスクリプト
@echo off
set "NUKE_PATH=%NUKE_PATH%;C:\<PathToKatana>\<KatanaVersion>\plugins\Resources\Nuke\<NukeVersion>"
"C:\<PathToNuke>\<NukeVersion>\<NukeApplication>.exe"
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Linux用
NukeBridge用のNukeLauncherスクリプト
#!/bin/bash
export NUKE_PATH="/<katana installation directory>/plugins/Resources/Nuke/<nuke version>"
"/<path to nuke installation directory>/<version of nuke>/<nuke application>"
---
例:デフォルトでインストールしている場合Nuke13.1バージョンを指定する場合のサンプルは下記になります。
--
set "NUKE_PATH=%NUKE_PATH%;C:\Program Files\Katana5.0v1\plugins\Resources\Nuke\13.1"
C:\Program Files\Nuke13.1v1\Nuke13.1.exe
---
2.Katanaランチャースクリプトを作成する。
サンプルスクリプトでダウンロードしたKatana_Launcher.batをテキストで開きインストールしているそれぞれの部分を書き換えます。
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Windows
NukeBridge用のKatanaLauncherスクリプト
@echo off
rem --------------------------------------
rem -------- KATANA Specific ------------
rem --------------------------------------
set "KATANA_ROOT=C:\<KatanaInstallationDirectory>\Katana<version>"
set "PATH=%PATH%;%KATANA_ROOT%\bin"
rem --------------------------------------
rem ----------- NUKE BRIDGE --------------
rem --------------------------------------
set KATANA_NUKE_EXECUTABLE=C:\<NukeFolderLocation>\<NukeVersion>\<NukeApplication>.exe
rem -------- Start KATANA ------------
"%KATANA_ROOT%\bin\katanaBin.exe"
--
--
Linux用
NukeBridge用のKatanaLauncherスクリプト
#!/bin/bash
export KATANA_NUKE_EXECUTABLE="/<nuke installation directory>/<version of nuke>/<nuke application>"
"/<katana installation directory>/<version of katana>/<katana application>"
--
例:デフォルトでインストールしている場合Nuke13.1バージョンを指定する場合のサンプルは下記になります。
--
@echo off
rem --------------------------------------
rem -------- KATANA Specific ------------
rem --------------------------------------
set "KATANA_ROOT=C:\Program Files\Katana5.0v1"
set "PATH=%PATH%;%KATANA_ROOT%\bin"
rem --------------------------------------
rem ----------- NUKE BRIDGE --------------
rem --------------------------------------
set KATANA_NUKE_EXECUTABLE=C:\Program Files\Nuke13.1v1\Nuke13.1.exe
rem -------- Start KATANA ------------
"%KATANA_ROOT%\bin\katanaBin.exe"
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Katana<>Nukeブリッジを起動する場合は上記で作成したそれぞれの.batファイルを実行します。
NukeLauncherスクリプトでNukeを起動した場合ツールバーにプラグインが存在します。
KatanaLauncherスクリプトでKatanaを起動した場合Add tabにプラグインが存在します。
※nuke_r(レンダーライセンス)を使用しない場合のオプション設定
nuke_iライセンス用の追加のカスタムランチャースクリプトの作成
ユーザーは、正しいフラグを使用してNukeアプリケーションを実行するための命令を含むNukeランチャースクリプトを作成する必要があります。
- Windows: "C:\ <PathToNuke> \ <NukeVersion> \ <NukeApplication> .exe" -i%*
- Linux: "/ <nukeインストールディレクトリへのパス> / <nukeのバージョン> / <nukeアプリケーション>"-i "$ @"
nuke_iライセンス用のKatanaのランチャースクリプトのカスタム環境変数の設定
KatanaのランチャースクリプトでセットKATANA_NUKE_EXECUTABLEの環境変数は、Nukeアプリケーションではなく、Nuke用に作成された追加のカスタムランチャーを指す必要があります。
- Windows:KATANA_NUKE_EXECUTABLE = C:\ <ランチャーへのパス> \ nuke_launcher.batを設定します
- Linux:export KATANA_NUKE_EXECUTABLE = "<ランチャーへのパス> / nuke_launcher"