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Houdiniでアニメーションを作ろう パート6:ブロッキング

Houdiniでアニメーションを作ろう パート5:プロップを追加するまでで全ての準備が整い、Electraのアニメーションを開始する準備ができました。Electraをオンにして、セットを使いながらポーズを付け、椅子に座らせたりすることができます。

 

SideFXのAnimation Workshopからダウンロードしたシーンファイルを開きます。

ここではとてもシンプルなアニメーションが用意されています。

Part3 Animation Tools内にあるStand UPからtry_meノードにDisplayフラグを設定します。

 

次にSelection SetsからElectra_blockをCtrl+Shiftを押しながらクリックし、コントローラーを表示します。

 

5フレームごとに、Electraが立ち上がる動作が設定されています。

 

特定のエリアに焦点を当てたい場合、シフトキーを押しながら下のエリアを選択してドラッグします。

 

その範囲を右クリックしてCreate Bookmarkをすることでブックマークを作成することができます。

Nameに好きな名前を入力することが可能です。

Acceptを押すと、選択した範囲がブックマークとして保存されるのがわかります。

必要であればコメントも追加できます。この機能の便利な点は、特に長いショット(例えば1000フレームなど)で特定のエリアにのみ焦点を当てたい場合、レンジを変更せずにそのエリアに注目できることです。

ブックマークをセットしておけば、ダブルクリックでそのエリアにフォーカスし、

元に戻したいときには再度ダブルクリックで全体に戻れます。

また、ブックマークを右クリックすると、ブックマークエディタも利用可能です。

複数のブックマークがある場合、ブックマークエディタで色を変更したり、範囲の表示を切り替えたりすることができます。

※ダウンロードしたシーンではいくつかのブックマークが既に設定されています。

 

このシーンを確認してアニメーションのフリップブックを作成したいと思います。

フリップブックを右クリックしてflipbook with new settingsを選ぶと、さまざまな設定が表示されます。

スタートとエンドの範囲は、ここで設定されている1から100までの範囲をそのまま使います。他にも、フェイクのモーションブラーやサイズの設定があり、今回はサイズをそのまま維持します。

『Start』を押すと、アニメーションのフリップブックが生成されます。この操作により、全体のフレーム範囲が表示されますが、必要のないフレームも含まれています。

このように100フレームの中で不要な部分がある場合、ブックマークの便利な機能を活用できます。特定のエリアだけで作業したい場合は、そのブックマークをダブルクリックすることで範囲を限定できます。

 

例えば、先ほど作成したブックマークエリアをダブルクリックで集中的に表示します。

electraが立ち上がったフレームでCOGを選択し、上に移動して足が完全に伸びた状態にします。

この状態でCOGを選択し、kキーを押すとキーを打つことができます。

 

先ほど開いたフリップブックウィンドでDisconnectボタンをおします。

これで再度フリップブックを実行すると新しいウィンドウで開くため比較が容易です。

Ctrl+Zを押して元のアニメーションに戻します。

ブックマークをダブルクリックすると全体に戻ります。

『エンプティブロッキング』と機能について紹介します。この機能は、以前から使える機能です。

フリップブックオプションを再度開きます。

『Output』タブに進み、『Scope Channel Keyframes Only』と『Enable Block Editing』を有効にすることができます。

 

次にSelection SetsウィンドウでElectra_Blockを選択します。

設定されているキーやスコープされたチャンネルやコントロールがすべて選択されています。

そして、『Start』を押すと、新しいフリップブックが生成されますが、スコープしたキーが存在するフレームのみが再生されます。これで、アニメーションがそのまま保持されているのが確認できます。

『Enable Block Editing』を使用することで基本的に、キーが保持された状態でフリップブックが作成されます。

例えば、フリップブックを再生するMPlayで再生範囲を100に変更します。

キャラクターが立ち上がる際に、少し時間がかかるように見せたい場合、この範囲を選択するだけで調整できます。

 

Shiftキーを使用してタイミングを変更したいフレームを範囲選択し、中ボタンでハンドル部分をドラッグして引き伸ばすと、アニメーションのタイミングが変更されます。

エリアを選択して移動させることで、さらにさまざまな調整が可能です。簡単に説明しましたが、これでキャラクターが立ち上がるのにより時間がかかるようになったのがわかります。

先ほどと同じようにShiftでキーを選択し、中ボタン少し動かすだけでアニメーションのタイミングをすばやく調整できます。

シーン全体には影響せず、キーをドラッグして位置を変更するだけで再タイミングが可能です。このシーンは十分に軽いので、同じ操作を行っても問題なく、作業を進めながらアニメーションを調整できます。

 

さまざまな調整を試すことができます。

例えば、スーパーバイザーやリードと一緒に確認し、タイミングが合っているかを見ることが可能です。また、シーン内でキャラクターの主要なポーズ(キーとなるポーズ)の配置やタイミングを視覚的にチェックする場合、まず必要なポーズをフレーム1から20まで順に設定し、その後にタイミングの再調整を行うこともできます。

フリップブックでアニメーションの修正が完了したら、編集をすべてキーに戻して調整することができます。

MPlayのAnimメニューから『Export Blocking』に進むと、下部のキーがすべて更新されたのが確認できます。

 

フリップブックで変更されたタイミングが、実際のキーフレームに反映されました。

素早く全体のキーを変更することができています。

 

リアルタイムモードをオンにして、再生して確認します。

これは特にブロッキングの際に便利な機能で、素早くタイミングを調整したい場合に役立ちます。

設定を完了させたらキーを配置し、調整しながら引き続き作業を進められます。

次のパートではアニメーションレイヤーの操作を行います。アニメーションのタイミングを少し遅らせるなどの調整が完了したので、次はアニメーションレイヤーを使ってさらに細かい調整を行っていきます。

Houdiniでアニメーションを作ろう パート7:アニメーションレイヤーとミラーリング

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