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Houdiniでアニメーションを作ろう パート3:グローバルトランスフォームとチャンネルウィジェット

Houdiniでアニメーションを作ろう パート2:セレクションセットでSelection Setsを作成することができました。
次は、使い方を見ていきましょう。

シーンファイルはパート2の続きを使うかこのチュートリアルの一番最後に追加されたファイルをダウンロードして使用してください。

 

この小さな矢印をクリックして、

画面を広くしてアニメーション作業に使えるスペースを確保します。

さらに、ここにある選択セットのHUDは、最小化したり最大化したりすることができます。

では、これを使って何ができるか見てみましょう。

開いてみると、作成したすべてのグループや他のセットが表示されているのがわかります。

後ほど詳しく説明しますが、まずは『Electra_block』を見てみましょう。これは、ブロッキング作業を行う際に使うために作成されたセットです。ブロッキングの初期段階では、コントロールの数を減らし、管理する要素を少なくしています。

Control+Shiftを押しながら左クリックしてコントロールを個別に表示することができます。

ここでは、Electra_blockだけを表示しています。

 

次にWindows > Animation Editorを開きます。

Selection Setsにもどり、ピン留めのボタンを確認します。これは、コントロールにキーを設定したいときに使います。ピン留めすると、そのSelection Setsに入っているチャンネルがスコープされ、グラフエディタに反映されます。

ピン止めをしていると設定したコントロールのすべてのチャンネルが表示されるので、どのコントロールにキーを設定しているかすぐにわかります。

ピン留めを外すと、選択したコントロールだけが表示されます。

ピンを外した状態でKキーを押してキーを設定すると、そのコントロールにのみキーが設定され、他のコントロールにはキーが設定されません。

しかし、ピン留めしている場合、たとえコントロールを選択していなくてもkキーでキーを設定でき、すべてのコントロールにキーが自動的に設定されます。

ピン留めのアイコンが表示されているので、すべてのコントロールにキーが入っているのが確認できます。

ブロッキンググループ内のすべてのコントロールが入っているので、この機能を使用することで必要なコントロールに確実にキーを設定でき、アニメーション中に設定し忘れることがなくなるので非常に便利です。

 

それでは、キャラクターにポーズをつけたいと思います。

ここでいくつかのポイントがあります。


Shift + F1キーを押すと、さまざまなヒントやコツが表示されます。

この中で確認することがいくつかあります。

その一つが、Gキーを押すと表示される『チャンネルウィジェット』です。

Gキーを押して表示すると、コントロールを選択した際に、そのコントロールにキーが設定されていることが確認できます。

また、そのコントロールに設定されている値も確認できます。

小さなほうきのアイコンがあり、これをクリックすると、設定がリセットされてデフォルトの値に戻り、ゼロになります。

複数のコントロールを選択して、一気にリセットできるのでとても便利です。

さらに、コピー&ペースト機能もあります。

選択したコントロールにスナップさせることもできます。

あるコントロールを選択し、Shiftを押しながら別のコントロールを選択してスナップをクリックします。

指定した位置にそのコントロールがスナップされます。

ほうき機能を使用してまとめて0に戻すこともできます。

Gキーを再び押すとウィジェットが消え、必要な時にだけ表示されます。

 

次に説明したいのは、Global Transform Mode(ショートカットはControl+Shift)です。

 

ここでは、キーフレームを表すピックを少し見やすくするためにフレームの最後を100に設定します。

Electra_blockがSelection Setsでピン止めされていることを確認します。ピン止めしていない場合は、ピン止めしてください。

Kキーを押すだけで、ピン留めされたElectra_blockすべてのチャンネルやコントロールにキーが設定されます。

 

Global Transform Mode (Control+Shift)機能について説明します。

この機能により、任意のピボットポイントを基準にコントロールを移動させることができ、最後に選択したピボットで動作します。

たとえば、手とCOGを同時に選択してキャラクターを横に回転したい場合、通常は各コントロールがそれぞれの軸を中心に回転します。

 

しかし、Ctrl+Shiftキーを押すと、すべてのコントロールが一緒に動くので、キャラクター全体を一度に回転させることができます。

 

もし元に戻したい場合は、ほうき機能でデフォルトに戻すことができます。

 

前回と同じように、新しいSelection Setsを作成します。ただし、最後に腕を選択するようにします。

Selection Sets HUD上で右クリックして、『Create Set from Selected』を選びます。

今回はこれを『task』と名付けます。

これで、いつでもこのセットを選択できるようになります。

ただし、ピボット位置は中央に移動したいと思います。

先ほど閉じたこの小さい矢印をクリックして、パラメーターウィンドウを再度表示します。

プロパティ画面を確認すると、いくつか追加のオプションがあります。

黄色くハイライトされている部分があり、そこがプライマリコントロールの位置です。

このセットを選択するたびに、ピボットが常にプライマリコントロールの位置に設定されます。

しかし今回はCOGにピボットを設定したいと思います。

そこで、COGに選択して、右クリックし、『Make Primary Control』を選びます。すると、ハイライトがその位置に切り替わったのが確認できます。

正しいピボット位置がこのSelection Setsに適用されました。

もし誤って間違ったピボットを設定してしまった場合でも、再度設定を開いてメインピボットを好きな位置に変更できます。

これで、選択した際に常に正しい場所にピボットが配置されます。

ここからさらにいくつかのアニメーションの内容に進んでいきますが、これでSelection Setsの使い方、ディスプレイとの連携、ピン留め、チャンネルのスコープ設定、そしてピボットの設定方法について、基本的な理解ができたかと思います。

これにより、グローバルトランスフォームモード(Control+Shift)を使って、複数のコントロールをまとめて動かせるようになります。

Houdiniでアニメーションを作ろう パート4:ハンドル、ロケーター、アニメーションスライダー

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