10月15日より開催された Adobe MAX 2018 にて最新バージョンのCreative Cloudが発表およびリリースされました。
最新バージョンをインストールする際の注意事項と新機能や新しいアプリケーションをご紹介します。
インストールの際の注意事項
今までのバージョンでは、デフォルトでアップデート時に過去のバージョンが上書きされる設定でした。しかし今回のバージョンから、過去のバージョンを残したままインストールする設定に変わっています。そのため過去バージョンを削除したい場合は、最新バージョンインストール後にアンインストールを行うか、下図を参考にインストールの際に過去バージョンの削除にチェックを入れてください。
- 詳細オプションをクリックします。
- 以前のバージョンを削除という画面が表示されます。
デフォルトではチェックが外れていますが、以前のバージョンを消したい場合はここにチェックを入れて”アップデート”をクリックしてください。 - すると最新バージョンのみがインストールされます。
また下記サイトにシステム要件が変わったという記事がありました。
こちらも合わせてご確認ください。
Adobe、一部のAdobe Creative Cloud 2019製品の推奨メモリ容量を倍以上に引き上げ(MACお宝鑑定団 blogより)
インストールに関する注意事項は以上です。
次に主な新機能をご紹介します。
Adobe Creative Cloud 2019リリースに関して
今回Photoshop CC、Lightroom CC、Illustrator CC、InDesign CC、Premiere Pro CC、Adobe XD などの主要アプリのメジャーアップデートが発表されました。
さらに動画クリエイター向けに、ビデオの編集と YouTube や Instagram などのソーシャルメディアへの投稿を簡単にできる、初のオールインワンビデオ編集アプリAdobe Premiere Rush CC が新製品としてリリースされました。
2019年度のCreative Cloud リリースでは、クリエイターがより優れた作品を制作できるよう、パフォーマンスの向上はもちろん、より密接なアプリケーション連携、直感的なコラボレーション機能、ファイルアセットとサービスへの迅速なアクセスを通じた操作性の向上を実現しました。
今回のアップデートはクリエイター目線の欲しい機能が実装された形です。
◆ 新登場のアプリケーション
Adobe Premiere RUSH CC
【概要】
Adobe Premiere Rush CCはオンラインコンテンツを今まで以上に簡単に作成し共有できる、オールインワンかつクロスデバイスな動画編集アプリケーションです。
これはデスクトップとモバイルどちらでも動作する統合ソリューションで、すべてのプロジェクトはクラウド上で自動的に同期されるため、どこでも、どのようなデバイスを使っても作業を行えます。
すでに Creative Cloudグループ版、エンタープライズ版のコンプリートプランをご利用のお客様は、Creative Cloudデスクトップアプリケーションからダウンロードしてご利用いただけます。
Premiere RUSH CC製品情報がこちら(Adobe Web サイト)
◆ Typekit から Adobe Fonts へ
Creative Cloud付属のフォントサービス「Typekit」の名称を『Adobe Fonts』へ変更し、さらにお客様のニーズに応える仕様へと変更されました。
- 同期フォントはこれまでフォント数が100まででしたが、無制限となります。
- Webフォントは、ページビュー、ドメインの制限がなくなり、パフォーマンスも向上。
- 欧文フォントは更に追加され、14,000を超えるフォントが利用可能になります。
- フォトプランを含む、Creative Cloudの有償ユーザー全てが利用できるようになります。
◆ 既存製品の新機能
Adobe MAX 2018 会場で歓声が大きかったのが、Photoshopの取り消しを複数回できるようになった時です。今回Photoshopをアップデートすると下図のダイアログが表示されました。
これでControl+Z(Win)もしくはCommand+Z(Mac)で複数回取り消し作業を行うことが可能です。
もし以前の設定に戻したい場合は、編集/キーボードショートカットから設定してください。
他のアップデートとして、拡大縮小を行う場合、Shiftキーを押すことなくデフォルトでタテヨコ比を維持した状態で拡大縮小を行うようになりました。
今までのようにShiftを押すとタテヨコ比の維持がなくなるので、ご注意ください。
マッチフォントが日本語にも対応!
文字を入力します。”ヒラギノ角ゴ StdN”を使用しました。
上部メニューの書式>マッチフォントを選択します。
マッチフォントのダイアログが表示されます。
テキストオプションで日本語を選択します。
このような形で候補が表示されます。
現状インストールされているフォントかTypekit(Adobe Fonts)のフォントから選ばれる形です。
何かに迷った際にご使用ください。
その他新機能はこちら(Adobe Webサイト)
グラデーション機能が向上しました。
その他新機能はこちら(Adobe Webサイト)
毎月アップデートのあるXD にも新しい機能が登場しました!
- 音声コントロールとスピーチ※日本語対応は後日
- プラグイン作成用のAPIの公開
- After Effectsへの書き出し
その他新機能はこちら(Adobe Webサイト)
- PSDファイル読み込み対応
- FBXなどより多くの3Dフォーマットに対応
その他新機能はこちら(Adobe Webサイト)
◆ 今後リリース予定の製品(2019年以降)
iPad 版 Photoshop CC
【概要】
タッチ操作でコントロールできる iPad 版Photoshop CC は、デスクトップ版と同じパワーと精確さを受け継いでいます。
iPad 版 Photoshop で PSD のネイティブファイルをそのまま開いて業界標準のPhotoshop の画像編集ツールで編集ができ、使い慣れたレイヤーパネルも装備されています。
※2019年リリース予定
Project Gemini(プロジェクトジェムナイ)
【概要】
デバイスを横断したドロー&ペイントワークフローを加速するために新たに開発されたアプリです。
Project Gemini は、iPad 版を 2019 年に提供開始予定です。
ビットマップとベクターならびに新しいダイナミックブラシを統合し、統一されたドローイングエクスペリエンスを提供します。Project Gemini では、クリエイターは使い慣れた Photoshop ブラシを同期して使うことができるほか、Photoshop CC との連携もスムーズに行えます。
Project Aero(プロジェクトエアロ)
AR用のアプリケーションとして期待のProject Aero。
PhotoshopやDimensionを使用して仮想現実の空間を作成します。
リリース予定は発表されていませんでしたが、Adobe MAX会場では実際のデモやセッションが行われていたので、そう遠い未来ではなさそうです。
Project Aeroの記事はこちら(Adobe Webサイト)
などなど盛りだくさんの機能がAdobe MAX 2018で発表されていました。
新バージョンも一気に登場しておりますので、ぜひお試しください。