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Houdini17 「RBD Material Fracture」の基本パラメーター

すっかり書いた気になっていたこの重要なノードに関してご紹介いたします。

RBD Fractureは複数の入力と複数の出力を持つノードです。

このノードには3つのプリセット「Concrete」、「Wood」、「Glass」が用意されています。

Concreteプリセット

「Concrete」に設定した場合、単なるVoronoi Fractureで破片を作成するだけではなく内側のパターンもコンクリートのような形状となります。

Concreteに設定した場合の、タブの設定をみていきます。

ここで追加されているのはrecursive(再帰的) Fractureであり、これを追加することで再帰的に破片を追加していくことができます。さらにFractureを追加すると、1つ目のFractureから2つ目のFractureが作成され、さらに追加するとそこから3つ目のFractureが作成されていきます。

デフォルトでは、2回分のFractureが設定され、Enable Fractureを有効にしていることで、その両方が実行されています。

Fracture Levelのプラス(+)マークを押すことで更にFracture回数を増やしていくことが可能です。

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各Fracture Levelでの分割数は、Scatter Pointで変更することができます。デフォルトは5になっていますが、1回目は5、2回目は3というように変更していくことができます。

これにより例えば1つ目のFractureは大きなピースとして分割され、さらにその次のピースで細かくしていくことができます。

通常、粉砕が行われるとまずは大きい破片に分割され、さらにその大きな破片が衝突して細かく破壊されるといったように再帰的に細かくなっていくかと思います。

今回のバージョンでは、その現象をコントロールしやすくするために、コンストレインネットワークがすぐに取り出せるようになっています。

出力のピンクのOutputを表示すると、コンストレインネットワークを表示することができます。

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下記のようにコンストレインの各レベルをそれぞ表示したり、使用することも可能です。

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コンクリートには、Chippingという機能も用意されています。

これを有効にすると破片の端が割れるようになります。下図のように破片の端や角が壊れて小さな破片ができることがわかります。

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そして、Detailタブが所謂ボロノイの直線的な粉砕をコンクリートらしくゆがめるノイズを追加することができる部分です。

Edge Detailを使用してエッジの詳細を追加し、Interior Detailにて内側のポイントにノイズを追加し、サーフェスまでの距離に基づいてスケーリングします。

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Woodプリセット

次にWoodプリセットに移ります。
適用するために、正方形ではなく1つの軸が長い直方体を作成します。

RBD Material Fractureを接続し、Material TypeをWoodに変更します。

Woodのプリセットはジオメトリ形状をみて、一番長い軸にそって破片を作成する(繊維を表現する)ことになります。

Woodプリセットでは、Clusterタブが存在し、この中のEnable Clusterがデフォルトで有効になっていて、ジオメトリをクラスタリングしています。

オフにするとクラスタリングが解除されます。

Woodプリセットを使用することでこれまでのボロノイに比べ、素早く木材の粉砕を行うことが可能になります。

それではこのFractureのもとになっているGuide Geometryについてご紹介いたします。Guide Geometryを使用することでどの部分がどのように割れるのか判断しやすくなります。

このGuide Geometryは、「Concrete」、「Wood」、「Glass」でそれぞれ異なります。

Woodの場合、下記のようになります。

  • Grainsを表示すると、木目用のプレーンが表示
  • Cutsを表示すると、カットプレーンが表示
  • Splintersに設定すると、破片の断面を表示

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GrainおよびCutsは専用のタブが用意されており、各ガイドプレーンのノイズを調整することが可能です。

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この設定を変更すると、Guide Geometryが変化しそれにより破片の形状も変わります。

Glassプリセット

最後にGlassプリセットです。

ガラスのように薄めのジオメトリを用意して、RBD Material Fractureを追加し、Material TypeをGlassに変更します。

このプリセットでは、ガラスに障害物がぶつかったときにできるハチの巣状態の破片を作成することができます。

Impact PointsタブのScatter Pointsは衝突する障害物の個数を設定することができます。

上記では破片になる元のポイントを自動で決定していますが、ポイント位置をこのノードに与えて任意の場所に破片をつくることも可能です。

例えば、Addでポイントを作成し、それをRBD Material Fractureの一番左の入力に接続します。

Input Pointsをを有効にして、Scatter Pointsをオフにします。

与えたポイントを元にハチの巣上の割れ目が作成されます。

追加するポイントを増やすと、そのポイントを中心にしたひびが追加されます。

Cracksタブを選択し、破片の形状を変更することができます。

Radial Crack Numberを変更することで、ハチの巣上に入る割れ目の数を変更します。

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Minimum Widthは同心円の最小距離を変更することができます。

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Impact Spreadを変更するで、同心円の広がる距離を設定することができます。

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Discontinuity Freqは、同心円状に入る亀裂が不連続になるノイズの周波数を設定します。
値を0にするとノイズがなくなり均等になります。

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Discontinuity Sizeは、同心円状に入る亀裂が不連続になるノイズの振幅を設定します。
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Detailタブでエッジノイズを設定することが可能です。
 
Detail Sizeでエッジのゆがみを追加することができます。
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Noise Aplitudeを0にすることですべてのエッジにゆがみのない状態(直線)になります。
 
 
Use Convex Decompositionを有効にすると、凸分解を使用して高解像度部分からプロキシジオメトリを作成します。
RBD Material Fractureのプロキシ出力を表示し、
 
Use Convex Decompositionのオンオフで結果を確認します。
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