■概要
Windows環境に複数バージョンのMtoAをインストールして、それぞれのバージョンを切り替えて使用する方法を説明します。
Maya2018を例に設定を行っていますが、他のバージョンのMayaで設定は可能です。
こちらの設定はレジストリの操作を含みますので、ご自身の責任のもと行うようにして下さい。
■設定方法
設定方法について説明していきます。
前提として、Maya2018用のMtoAがまったくインストールされていない状態での設定になります。
本記事では、MtoA2.0.1、MtoA2.1.0.2、MtoA2.1.0.3、MtoA3.0.0.1のインストールを行い、これらを切り替えて使用できるようにしております。
1.
まず、使用するMtoAをインストールしていきます。
Solid AngleよりダウンロードしたMtoAインストーラーを使用しインストールします。
インストールを行う際には、下記にご注意下さい。
- MtoAのインストールにおいて、"Choose Components"の画面で Configure MtoA for Maya のチェックを外してからインストールを行います。
- MtoAのインストールフォルダは、どのバージョンがインストールされているか分かりやすくするためにバージョン毎のインストールファイルを作成します。
MtoA3.0.0.1のインストールの場合には、下記のようにインストールフォルダを指定しています。
C:\solidangle\mtoadeploy\2018-3.0.0.1
2.
MtoAのインストールが完了しましたら、コマンドプロンプトで下記コマンドを実行します。
reg delete "HKCU\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Uninstall\MtoA2018" /f
- 実行前
- 実行後
レジストリのUninstallのMtoA2018がなくなっていることが分かります。
MtoAインストーラーでインストールを実行する場合、最初に既存のMtoAインストールをアンインストールしするようになっていますが、こちらのレジストリのMtoA2018の削除により、複数のMtoAのインストールが可能となります。
1~2の手順で繰り返して、インストールしておきたいMtoAのバージョンをインストールします。
C:\solidangle\mtoadeploy には複数のMtoAがインストールされております。
3.
複数バージョンのMtoAのインストールが完了したら、次にモジュールファイルを作成します。
+ mtoa any C:\solidangle\mtoadeploy\2018
PATH +:= bin
MAYA_CUSTOM_TEMPLATE_PATH +:= scripts/mtoa/ui/templates
MAYA_SCRIPT_PATH +:= scripts/mtoa/mel
MAYA_RENDER_DESC_PATH += C:\solidangle\mtoadeploy\2018
上記のスクリプトを mtoa.mod というファイル名で下記フォルダに保存します。
C:\Program Files\Common Files\Autodesk Shared\Modules\Maya\2018
4.
各バージョンのMtoAでMaya2018が起動するバッチファイルを作成します。
rmdir C:\solidangle\mtoadeploy\2018
mklink /D C:\solidangle\mtoadeploy\2018 C:\solidangle\mtoadeploy\2018-3.0.0.1
set RLM_DEBUG=arnold
start "" "C:\Program Files\Autodesk\Maya2018\bin\maya.exe" %* -log %TEMP%\maya.log
上記スクリプトを maya2018_mtoa3001.bat として保存します。
他のバージョンのMtoAのバッチファイルを作成する場合、上記スクリプトの赤文字部分を使用するバージョンに書き換えてからバッチファイルを保存して下さい。
バッチファイルからMaya2018を起動することで、それぞれのバージョンのMtoAを使用することが可能となります。