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MtoA 3.0.0 (Arnold 5.1.0.0 Core) リリースノート

リリース日: 2018/4/4

このMtoAのバージョンはArnold 5.1.0.0 Core が使用されています。

ダウンロードは下記より行って下さい。

https://www.solidangle.com/arnold/download/

 

MtoA 3.0.0 は主要な機能追加が含まれるリリースで、Maya2018 Update3にバンドルされています。本リリースには大きな改善が含まれますが、MtoA 2.*のバージョンとは完全にバイナリ互換です。

 

 

Toon Shader:

新しいaiToonシェーダは、Contourフィルタと組み合わせて提供される非フォトリアリスティックレンダリング(NPR)ソリューションの一つです。
aiToonシェーダは、セルアニメーションの外観を取得するために使用できます。興味深い効果としては、
たとえば、幅の目盛りパラメータを使用して線の幅を変更したり、プロシージャルテクスチャをMask Colorに接続したり、あるいはスタイル付きハイライトを使用することができます。

image2018-4-5_6_49_35.png

 

Shader Improvements:

- 新しいレイヤーシェーダー
新しく追加されたaiLayerFloat、aiLayerShader、aiLayerRgba シェーダーを使用して、浮動小数値、サーフェスシェーダー(クロージャー)、テクスチャーをそれぞれ混在させることができます。これらのシェーダのレイヤーの最大数は8に制限されています。

- aiStandardSurfaceおよびaiStandardHairのID AOV
どちらのシェーダーも、ID AOVをサポートしています。これはマットの作成に便利です。

- aiStandardHair shaderの Extra Samples パラメーター
シェーダー単位でGIサンプルを追加して使用することができます。これにより、グローバルなAA設定を増やすことなく、ヘア・ノイズを低減できます。

- Per-light group shadow Matte
aiShadowMatteには新しい Light Group パラメータがあり、このパラメータを有効にすると、特定のLight Groupに対してのみシェーダーをセンシティブにすることができます。

- aiPassthroughシェーダーにバンプを追加
接続されているシェーダーネットワーク全体に影響を与えるノーマルマップまたはバンプマップを割り当てることが可能です。

- aiAmbientOcclusionのTrace Set
aiAmbientOcclusionには、どのオブジェクトを含むのか除外させるのかを指定するTrace Setパラメータが追加されています。

 

Alembic support (gpuCache):

Arnoldは現在、Alembicファイルをネイティブサポートしています。 MayaネイティブのGpu Cacheノードは、Alembic Proceduralとしてエクスポートされており、Arnoldセクションでいくつかのパラメータと、Alembicファイルを検査し、特定のサブオブジェクトを分離できるリストを公開しています。
詳細は、Alembicのドキュメントを参照してください。

image2018-4-5_11_40_35.png

 

Adaptive Sampling:

Arnoldは、Render SettingsでAdaptive Samplingが有効になっている場合、各ピクセルのサンプリングレートを適応させることができます。そのためより多くの数のカメラサンプル(したがって、より大きなレンダリング時間)を、それらのサンプル値のより大きな変動を示すピクセルに割り当てることが可能になります。使用すると、すべてのピクセルに少なくともCamera(AA)のサンプリングレートが適用されますが、Max Camera(AA)以下のサンプリングレートが適用されます。適応型サンプラのノイズに対する感度は、Adaptive Thresholdレンダリングオプションで制御できます。この場合、Adaptive Thresholdの値が低いほど、より多くのピクセルに高いサンプリングレートが適用されます。

 

Optix Denoiser:

Nvidia OptiX AI denoiser がArnoldで利用可能になりました。AOVでパラメータ Denoise を有効にすることで、ArnoldはこのAOVを2回出力します。1回目はオリジナルの結果を、2回目には"_denoise"というサフィックス付きの結果が表示されます。RGBA AOV上のDenoiseを有効にすることによって、ノイズ除去されたBeauty パスを得ることができます。デノイズはフルフレームレンダリングの最後に発生し、各バケットでは発生しないことに注意してください。 詳細については、Optix Denoiserのマニュアルを参照してください。 

Denoiser-400b.gif

 

Arnold Denoiser "Noice":

Noice と呼ばれるスタンドアロンのポストプロセス Denoiser 実行ファイルがArnoldにバンドルされました。これは、複数のフレームと複数ライトのAOVを考慮して高品質のデノイズを行うものとなります。Beauty出力には分散情報が必要ですが、これは新しいパラメータの Output Variance AOVを有効にすることで可能となります。また、デノイズの結果を改善するために、nomal、depthおよびalbedoを任意に使用することができます。

 

Operators - Arnold render time procedures:

Operators は、プロシージャルに生成されたノード上の遅延バインディングや遅延オーバーライドを含む、オブジェクト単位(ノード)のパラメータの代入とオーバーライドを実行する新しいノードタイプです。したがって、レンダリング時に既にエクスポートされたスタンドインからのパラメータをオーバーライドするために使用することができます。 Operatorsは、ノードを作成し、一般的なシーンの検査と修正を実行することもできます。 シーン内には複数の切断された演算子グラフが存在することがあり、ターゲット演算子に接続されたグラフのみがレンダリングのために評価されます。演算子の中には、ワイルドカード式を使用して演算子によってどのノードが処理されるかを決定する選択パラメータを提供するものがあります。 aiMaterialx、aiSetParameter、aiDisable、aiCollection、aiSwitchOperator、およびaiSetTransformの一連の演算子ノードが使用可能になりました。 詳細については、Operatorsのドキュメントを参照してください。

example_graph__1_.png

 

MaterialX サポート:

新しい演算子ノードが使用することで、Standin、Alembic Procedural、あるいはその他のシェイプにMaterialXファイルを適用することが可能です。

image2018-4-5_11_41_59.png

 

Structured Render Statistics / Profiling outputs:

構造化されたレンダー統計は、Render SettingのLogパラメータから.jsonファイルにダンプすることができます。どこのレンダリングに時間が費やされているのかを確認するのに役に立つプロファイリングされた.jsonファイルをダンプすることも可能です。

 

Progressive Render:

Render Settingsの新しいProgressive Renderオプションを使用すると、すべてのサンプルを最終的なCamera(AA)Samplesの値までプログレッシブにレンダリングできます。このオプションはレンダリング時間を短縮し、メモリ使用量を増加させるため、インタラクティブレンダーでは高速プレビューのためにのみサポートされています。

 

New Licensing helper tools:

新しく Arnold -> Licensing メニューが追加されています。RLMライセンスおよびCLMライセンスの両方において、ライセンスのインストールやトラブルシューティングが簡単になっています。

 

その他:

- MtoAからPymelの依存関係を廃止
- アニメーションのスタンドインのワークフローの改善
- デフォルトで警告ログの出力
- ユーティリティシェーダーのVP2での表示の改善
- MtoAのアンロード時にArnold固有のアトリビュートを適切に除去
- クロスアプリケーションパイプラインを容易にするためにMayaファイルをArnoldイメージとしてエクスポート
- クロスアプリケーションパイプラインを容易にするためにMaya bumpをArnold bumpとしてエクスポート
- ARV(Arnold Render View)がクラッシュする問題をいくつか修正
- ARV(Arnold Render View)バグの修正. 現在はイメージプレーンが正しいカメラにのみ表示されます.
- カスタムプロシージャルがビューポート内のバウンディングボックスとして表示され、選択をサポートします. 最小/最大バウンディングボックスはプロシージャルノードのパラメータとして設定できます.
- IPRにおいてフィルターの変更が更新されない問題を修正
- スタンドインのジオメトリのベイクが動作しない問題を修正
- 通常のジオメトリと比較して、メッシュライトのモーションブラーのミスマッチを修正
- ARV(Arnold Render View):フルシーンの更新ですべてのキャッシュがフラッシュされます
- シェーダーのパラメーターをデフォルト値のままにしておくと、.assファイルにエクスポートされないようなりました
- ライトインスタンスがサポートされます
- "Snapshot Folder"を使用しているARVのスナップショットは時系列順にスナップショットをロードします

 

下位互換性のない変更点:

Pymelの廃止に伴い、hooks.pyのオーバーライドには、以前のようなPyNodeでの指定ではなくノード名での指定が期待するようになっています。

 

なお、こちらのリリースノートは下記ページを翻訳したものになります。

https://support.solidangle.com/display/A5AFMUG/3.0.0

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