原文: https://substance3d.adobe.com/magazine/substance-days-at-gdc-2023-all-the-news-this-year/
GDC 2023が終了し、Substance 3Dチームは、サンフランシスコの熱心な3Dコミュニティの多くの方々に直接お会いすることができ、大喜びです!非公式な集計の結果ですが、全体の参加者はパンデミックの流行前のレベルまで戻ってきていました。再び皆さんにお会いできて、とても嬉しかったです。
パンデミックが収まりつつある中、Substance Dayを開催する機会を得ました!今年は基調講演でSubstance 3Dの新情報やゲストスピーカーによる講演を行いました:
Substance Daysの内容としては…
- Asobo StudioのシニアキャラクターアーティストであるLoïc Paulusが、Asobo StudioのA Plague Tale: Requiemのキャラクター制作過程について語りました。
- Naughty DogのJonathan BenainousとJared Sobottaは、『The Last of Us: Part I』のリメイク版における環境アートの仕事について話しました。
- Striking Distance StudiosのSam Juarezは、Substance 3D Painterを使用した、The Callisto Protocolなどのプロジェクトにおけるタイルマスクペイントのワークフローについて話しました。
- Electronic ArtsのDallas Finerty氏とGary Snyder氏は、National Hockey Leagueのユニフォームを3Dで作成するためにSubstanceを使用したプロセスについて、さまざまなプラットフォームで詳しく説明しています。
といった非常に興味深い内容が共有されました!
また、Substance 3Dのチームは、フォトグラメトリーのスキャンやモデリングなど、さまざまなデモンストレーションを行い、アーティストのポートフォリオも確認しました。
Substance Days KeynoteとAfterMovieは下記にアップロードされています。
今年、基調講演など発表されたSubstanceやAdobe関連のニュースは、特に以下のようなものがありました!
Epic Gamesとのパートナーシップ
Epic Gamesとのパートナーシップを発表し、新世代のゲームクリエイターがSubstance 3Dツールにアクセスできるようになります。Adobeは、Substance 3D ModelerとSubstance 3D Painterのバージョンを、Epic Gamesが今年後半にリリース予定の統一デジタルマーケットプレイス「Fab」でクリエイターが利用できるようにする予定です。
また、最近公開されたUnreal Editor for Fortnite(UEFN)でアーティストがSubstance 3Dを使用できるようにするための、カスタマイズされたバンドルとFabプラグインについても話し合いが行われました。
Substance 3D 製品のアップデート
Substance 3D Collectionの製品において、以下のようなアップデートがあることを発表しました。
Substance 3D Painterに新しいベイクモードが追加され、より良いベイク、より良いケージ、その他様々な改善点が盛り込まれ、テクスチャリングの段階をより早く進めることができるようになりました。
そのほかに、Substance 3D Painterにカーブツールが追加され、スムーズで正確なカーブラインやブラシストロークを描くことができ、最終的にはジオメトリを包み込んでスナップさせることができます。
Substance 3D DesignerにPortalノードが追加され、ノードグラフをきれいにしたり、ノード間の接続を(一時的に)隠したりするのに非常に役立つ機能です。ループもDesignerに追加され、パラメトリックなループベースのパターンを作成したり、異方性エフェクトを作成してテクスチャにスタイル化された外観を追加したりする可能性が広がります。カーブノードもDesignerに追加され、シンプルなシェイプからカーブを抽出することができますので、例えば、ステッチやパイプなど、シンプルなパスに従う必要があるものを作成することができます。
Substance 3D Designerでは、モデルとビューポートの照明をテクスチャ内に配置することもできるようになり、このモデルを他のテクスチャと同じように適用することができます。
Substance 3D Modelerのアップデートには、デシメーションの大幅な改善、CADファイルのインポート、Quest ProおよびPico VRヘッドセットとの互換性、そしてその他多くの機能が含まれています。
また、Substance 3D Modelerで作業しながらリアルタイムでレイトレーシングができるようになったり、複雑なキャラクターやシーンの奥にある特定の1つのアセットの作業を可能にするエクスプロードビューなど、今後リリースされる予定の機能のプレビューを紹介しました。また、近い将来、Substance 3 D Modelerでキットバッシングができるようになることも紹介しました。つまり、シンプルなプリミティブでシェイプを作成すると、Substance 3D Modelerはアセットライブラリを検索して、各プリミティブシェイプにマッチするアセットを見つけることができるようになり、各プリミティブシェイプからより複雑なメッシュに素早く入れ替えることができるようになります。
Substance 3D Samplerのアップデートには、自動被写体マスク、簡単なバウンディングボックスクロップなどの要素を取り入れたフォトグラメトリキャプチャの強化、マテリアルの直線化やタイリングがより簡単にできるペイントワープ、比較的低解像度の画像から高解像度テクスチャを作成できるようにするための機能 Material super resolution、また、Image to MaterialのAIモデルの更新があり、特に布などこれまで問題があったマテリアルにおいて生成されるテクスチャの質が格段に高くなっています。
といったさまざまな新機能など、非常に多く情報が公開されました。
そして最後に、Adobe Fireflyを紹介します。
Substance 3Dのエコシステムから少し離れて…。そのほかの公開情報として、AdobeはFireflyを発表しました。これは、Adobe Stockとパブリックドメインの画像を完全に学習させた画像生成ツールで、例えば、AIが生成したコンテンツに自動タグ付けして識別したり、Behanceのプラットフォームでユーザーが作成したコンテンツをデフォルトで共有しないようにするなど、倫理的責任を持つように一から構築されています。つまり、Adobe Fireflyは、クリエイティブなプロセスを代替するのではなく、強化するAIツールであり、アーティストが安心してFireflyを使用できるようにすることが、Adobe Fireflyが目指すコンセプトなのです。
今年のGDC 2023に参加された皆さん、本当にありがとうございました!皆さんの好奇心と熱意が会場全体に広まっていき、このイベントを忘れられないものになりました!また、オンラインでイベントをフォローしてくれた皆さんもありがとうございました!
来年もまた、このイベントを開催しましょう!